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<<   作成日時 : 2011/10/07 16:41   >>

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延長10回の表、3対3の同点。2アウト1塁3塁。次に得点をあげたチームに、
女神は微笑む。投手はイム。日本でも実績を上げている韓国の押えのエースだ。

イチローの演算スピードは最高速度で動いていた。
まずこの打席が全てを決定付ける事。自分がランナーを返すには、
どう行動すべきか全てシュミレーションしイメージを浮かべていた。
彼の肉体は彼の意思のままに動く。そこに時間にずれは存在しない。
今の自分のコンディションを冷静に把握していた。
一点を見つめているようで、実は全てを見ていた。
内野、外野の守備位置。どこにどう打球をおとすか・・・

イムが一球目を投じる。勝負だ。敬遠なし。初球は当然見逃し。その日のイムの
球筋を見極めなければいけない。イチローは確信した。バットの届く範囲なら
全て対処できる。外角低め、ボール。二球目一塁ランナーがスタートする。
ランナー2塁3塁、敬遠の確立は高まる。3球目、ボールはストライゾーンを
わずかに外れる。やはりイムは逃げない。


 「 イチローを倒して、勝たなければ意味がない。」


4球目、高目の球をファウル。イチローはその球を芯に当ててもヒットには
ならない事を認識している。意図的なファウル。5球目低目の明らかな
ボールゾーンの球にもバットを出す。バットにかする。


 「大丈夫だ。やはり僕の感触に間違いはない。」

カウント、2ストライク2ボ―ル。この時点でイチローの眼にはイムの指から
ボールが離れるのがくっきりと見えていた。キャッチャーまではわずか、0.27秒。
だがイチローの脳には完全に別の時間軸が流れている。
スローモーションのようにボールの縫い目迄見えている。
6球目が来た。コースは真ん中やや高め、イチローの身体は即座に反応する。
自分のスイングスピードと140キロを超える速球にバットのどの側面でどんな
角度でボールを捉えるか。恐ろしい程の速さで演算する。
  
  
  これが僕の意思だ。 

打球に魂が乗り移る。ショートの左をライナーが抜き去った。歓喜の瞬間。
だがイチローには見えていたのだ。バッターボックスに入った時点で、
3分後か5分後か7分後にはこうなる事が。
時間の予知ではなく行為の結果は彼にとっては必然だった。
自分の並外れた動態視力、それにタイムラグなく連動できる神経と筋肉。
強い精神性。冷静に自己を把握している。

韓国チームもイチローが日本の象徴だと解っていた。
彼を倒さずして真の勝利はないと。
イムとイチローの闘いを守備位置とベンチで見守るしかない他のメンバーにも、
あの数分間は本当に長く感じられただろう。濃密な時間・・・・

見守る全ての人々にとっても、少しでも永く続いてほしい美しい時間。
それでいて最高にスリリング。崇高な心と心の闘い。
人の能力が其処まで辿り着けるという事をイチローはみんなにレッスンしてくれた。
  

 彼だけが特別だろうか?

確かにイチローは並外れた才能とはかり知れない鍛錬を休む事無く続けてきた。
彼の最大の強みは練習を苦とは一切思わず、むしろ面白くて仕方ないと
思える感性を持ち続けたという事だ。

入団1年目にコーチから打撃フォームを変えろ、と言われた時彼はこう答えた。 

「 フォームを変えるくらいなら野球を辞めます 」

自分で作り上げてきたスタイルをに口出しはさせない。
一般的にはコーチと一新人は対等な関係ではない。
イチローはコーチと自分をあくまで、同じ人間として捉え対等に答えただけなのだ。


2年目に監督が変わる。名将、仰木彬だ。
彼は近鉄時代、野茂をメジャーに送り出す事に反対しなかった。
大きな戦力ダウンを覚悟の上で野茂の考えを尊重した。
仰木監督は確信していた、野茂は必ずメジャーでも成功を収めると。
 

「 お前ならやれる。行ってこい。」

そう言って野茂を送りだしたのだ。
適格な判断力。彼も野茂の一年後が見えていた。
やはり時間軸、見遠せるものは同じだ。
そんな監督がイチローの前に現れた。偶然の出会い。
だが必然の出会いでもあった。
開幕から仰木はイチローをトップバッターに起用する。
仰木監督程、懐の深い監督を僕は知らない。彼に既成概念は必要ない。
まずは選手有き。
そこに低通するのはただひとつ人としての選手への愛情。
イチローも野茂も仰木監督無くしてはありえなかったかも知れない。
僕らにも出来ないだろうか?
日々を苦とは思わず、仕事や勉強を自己を高めるレッスンとして捉え楽しみながら、
今を生きている事に感謝し、知らないうちに遥か彼方迄へと・・・・
 
 
  この世を変える。 

今この時がチャンスなのだ。この国を改革するのは明日ではない。
今日なのだ。

赤い十字の人達は一体何をされているのでしょうか?
今この時も被災され生活に苦しんでいる方々が沢山おられます。
声を上げよう。

僕らの言葉には力が宿っている。そうして自分の時間軸を変えてみよう。
周りをみわたせばわかる。
どれだけ多くの人々に支えられている事か。感謝しよう。
できるなら周りを支えよう、ささやかでいい。
出来る事から、すべて再生の始まりだ。
みんな行ける。楽しくて自分が動いている事さえ判ればどこまでもいける。
それぞれ進む道は違えども行先は同じです


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